眼鏡の処方箋は、略語や数値、専門用語が多く使われており、初めて見る人にとっては混乱しがちです。しかし、自分の視力に合ったレンズを選ぶためには、この情報を理解することがとても重要です。本ガイドでは、処方箋を一つひとつわかりやすく解説します。
処方箋の主な項目
- 球面(SPH)
- 視力矯正の強さを表す数値で、単位はジオプター(D)。正(+)は遠視、負(−)は近視を示します。
- 円柱(CYL)
- 乱視の度数を示し、こちらも正または負の値で表されます。
- 軸(Axis)
- 乱視補正の角度を0〜180度で示します。
- 加入度数(ADD)
- 老眼など近くを見る際に必要な追加度数で、累進レンズや遠近両用レンズでよく見られます。
- プリズム(Prism)
- 両眼の位置ズレを矯正するための処方で、二重視や眼精疲労を防ぎます。方向(上・下・内・外)も指定されます。
- 瞳孔間距離(PD)
- 両目の瞳孔間の距離(mm)で、レンズの中心を正確に合わせるために必要です。正確なPDはクリアな視界に不可欠です。
処方箋の読み方
以下は一例です:
- OD(右目):-2.25(SPH)、-1.00(CYL)、90(Axis)
- OS(左目):-2.00(SPH)、-0.75(CYL)、80(Axis)
説明:
- OD = Oculus Dexter = 右目
- OS = Oculus Sinister = 左目
右目は -2.25 の近視と -1.00 の乱視補正(90度)で、左目はそれよりやや弱い度数です。
処方とレンズの種類
- 単焦点レンズ: 一定距離のみを矯正(近・中・遠)
- 二重焦点レンズ: 遠距離と近距離の両方を補正
- 累進レンズ: 上部から下部へ滑らかに度数が変化
- 特殊用途レンズ: パソコン用など、特定の用途に最適化されたレンズ
処方箋を活用するためのポイント
- 処方箋は1~2年ごとに更新しましょう。
- 不明点は必ず眼科医や検眼士に確認しましょう。
- 大切に保管しておくことで、新しい眼鏡を購入する際に役立ちます。
正確性の重要性
正確な処方は、快適な視界と目の健康に直結します。不正確なレンズは、頭痛やかすみ、めまい、疲れを引き起こす可能性があります。定期的な視力検査を受けましょう。
自分の処方箋を理解することで、視力ケアについて自信を持って判断できるようになります。視力を正しく矯正し、生活の質を向上させる第一歩です。